電子回路のDC電源 シリーズレギュレータ編

DC電源がほとんど

大概の電子回路では直流(以下DC)がメインであり、交流(以下AC)で動作するものは希少である。例え、ACを扱う回路でも演算制御するパートははDCとして動作していることが多いと思う。

今回はそんな電源、シリーズレギュレータ、それも比較的小規模なものについて考えたいと思う。

何か元となるDC電圧があり、そこから目的の電圧を生成するという定義での回路を考えたい。なのでトランスとか整流とかは無し。

範囲としてはせいぜい電圧で50V未満、電流として数A程度である。全体として大きな電流でも、制御あたりは比較的小電力の場合がほとんどである。

シリーズレギュレータ

シリーズレギュレータというのは文字の通り、電源と負荷の間に配置して電圧を落とす方式です。要は無駄に?しているわけです。なので本来はなるべく電圧の差が小さくなるようにするのがいいのですが、実際なかなかそうはいかないです。

抵抗

一番単純な回路である。

図の例で説明すると、電源電圧が15V、負荷が50Ω、それと直列に接続する抵抗が100Ωとする。

この場合、15Vの電圧は抵抗の割合で分圧され、負荷には5Vかかることになる。また、100Ωの抵抗には10Vとなる。

この回路は負荷(Circuitの部分)の抵抗値が一定であることが条件である。もし抵抗値が変化すると電圧も変化するので定電圧が必要なら適さない。

100Ωの消費電力も考えたい。耐電力が余りに小さいと焼けます。(笑)

ツェナーダイオード

このダイオードは普通のダイオードとは逆に、逆電圧をかけるように使用する。

ある電圧(降伏電圧、ツェナー電圧とも言う)を超えると電流が流れ始め、一定の電圧を保つ特性がある。

参考ツェナーダイオードとは wikipediaへのリンク

図の例で説明すると、負荷にかかる電圧は5.1V一定となる。これは前の抵抗のみだった回路と較べ、かなり進歩?していることになる。

負荷抵抗が変化しても電圧はほぼ一定であるが、負荷抵抗が100Ωより低くなると抵抗Rとの分圧比によりだんだん下がるので注意。

抵抗R、ツェナーダイオードの耐電力にも注意したい。

また、この回路は温度、電源電圧に少しではあるが影響されるので、シビアな環境では更なる特性の良い定電圧回路を採用されたい。

3端子レギュレータ

言わずと知れた専用ICである。ちょっと前までは、

7800シリーズは、正電圧(プラス電源用)

7900シリーズは、負電圧(マイナス電源用)

と言われたが、今では結構な種類がある。使うメーカーで調べるのがいい。

このICはなんと言っても手軽に使える。図を元に、特徴と注意点をいくつかあげる。

  1. 希望の出力電圧を選べば、ほぼ安定した電圧を得ることができる
  2. リップル除去性能も優れているので、残ったリップルもほとんど無くなる
  3. 電源電圧から負荷電圧を差し引いた熱が発生するので計算すること。図のR1は普通は不要だが、ここで電圧をある程度落としてICに入力させることもひとつの手
  4. コンデンサ C1,C2は、ICそれぞれに指定されている通りの値で取り付けること
  5. 電源電圧が下がっても負荷側の電圧が高くなるような場合はダイオードD1を入れること
  6. ICの出力電圧と同じ電圧をINから入力してもいくらか低い電圧しか出ないので注意

なお、電圧を可変したい、世の中にない電圧が欲しいとかの場合は同じ3端子でも可変タイプのものがあるので活用したい。(例:LM317)

トランジスタ+ツェナーダイオード

このタイプは汎用部品で作れるので結構重宝している。以下に例を示す。

ZD電圧が一定であることを利用している。Q1のVbeが0.6Vであるのでツェナーダイオードを5.6Vとしておけば負荷には5Vとなる。特徴としては以下の通り。

  1. 制御トランジスタの許す限り、電圧電流を取り出せる
  2. 汎用部品を使っているので故障してもなんとかなる
  3. 過電流保護を別途つければ更に使える
  4. ツェナーダイオードが無いとき、またはそれほど精度がいらないときは基準電圧素子にダイオードなどを使える

まずは代表的なものからあげてみた。

今回はシリーズ編です。

スイッチング編は大体が専用ICになるので特に不要かな。構成はいろいろありますが。

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